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「信号のある横断歩道」

交差点や横断歩道に「信号」があったり、なかったりします。
さらに、押しボタン式だったり、ふつうの信号だったり、
どのような理由でそうなのかを、改めて考えてみましょう。

歩行者が道路を通行する時は道路の端を歩かなければいけませんが
歩行者が道路を横断する時は道路のどこを横切っても良いことになっています。

ただし、横断歩道が近く(40メートル程度以内)にある場合は、歩行者は横断歩道を渡らなければいけません。
なぜなら、歩行者が好き勝手に道路を横切ってしまうと、
歩行者を渡らせるために、あちこちで止まらなければいけないので車両の流れが非常に悪くなってしまいます。
また車を運転するドライバーとしても、いつ歩行者が渡るか分からないと、常に緊張し続けなければならないので
横断歩道を設け、歩行者が渡る場所をある程度限定することで、ドライバーの負担を減らし、
さらに歩行者を安全に横断させることができます。

ここで注意しなければいけないのは、「横断歩道」を歩行者優先にすることで
歩行者に積極的に横断歩道を使ってもらうという意図がありますから
車には、横断歩道では一時停止して歩行者を渡らせる義務が発生しますし
歩行者には、近くにある横断歩道を渡る義務と渡る権利が発生します。
こうしたギブ&テイクによって、横断歩道の存在意義を保つことができます。

「横断禁止」の標識や中央分離帯などを物理的に設置して、歩行者が横断歩道以外を渡らないようにしています。
これならドライバーは横断歩道を重点的に注意すれば良いので効率的ですね。

いくら横断歩道は歩行者優先だからと言っても、歩行者の数が多すぎると
歩行者がいなくなるまで車は待たなくてはならず、車はいつまでたっても通過することができなくなります。
そこで交通整理が必要になってきますが
特定の時期や時間帯だけ歩行者が増える横断歩道では警察官などが交通整理をすることで
歩行者と車の双方の円滑な通行を実現することができます。

そして、いつも歩行者が多い横断歩道では、常に警察官などを配置するわけにはいかないので
信号を設置することで歩行者の流れを制御しています。
なんとなく、信号で車を制御している感覚があると思いますが、
実は信号によって管理されているのは歩行者の方だったりします。

朝や夕方などの特定の時間帯だけ歩行者が多く、
ふだんはほとんど歩行者がいない横断歩道には押しボタン信号があります。
そして押しボタンも、歩行者が車を止めるためにあるように見えますが
こちらも歩行者用信号が青になるまで歩行者を待たせる役割があります。
どういう事かというと、たくさんの歩行者が次々と続けて渡ろうとしても
一旦、歩行者用信号が青から赤に変わると、次の青信号までは数分間は赤のままになっています。
もし、そうしなければ車の信号が永遠に赤のままになってしまいますから、
押しボタン信号が歩行者の渡る時間と車の通過する時間を上手く調整してくれています。


まとめ

全ての場所が、そうとは限りませんが、基本的な考え方は以下のようになります。
また、大前提は横断歩道では歩行者優先にすることで無用な信号を削減することを目指しています。

歩行者横断歩道信号
少ない少ないないない
多い
多い少ないあるない
多いある
 

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2000-2009 文:りあ