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「信号待ちでライトを消す人達・・・ループするココロ」

都心部では信号待ちや右折待ちでヘッドライトを消灯している車を多く見かけます。
きっと海外で生活していた方や地方出身(都心でも?)の方から見ると、とっても奇妙な習慣に感じていると思います。
なんといっても停車するたびにヘッドライトのスイッチを毎回パチッパチッ切り替えるのは
結構めんどうな作業ですし、発車の時にヘッドライトを点灯し忘れることもあります。

ところがヘッドライト消す理由は人によって様々です。
例えば、アイドリング中にライトをつけているとバッテリーが足りなくなるとか、
対向車が眩しく感じている、歩行者が蒸発する、止まっていることを対向車にアピールする等々。
中には「なんとなくマナーっぽいから消している」という人もいると思います。

さて、ここから問題です。
何らかの形で「消す」行為自体と「消したこと」による達成感が強く結びついた人は、
信号待ちでヘッドライトを消すたびに、とても満足してリラックスすることができます。
特に「対向車が眩しいから」と思ってライトを消している人は、
対向車もライトを消すとかなりの満足感が得られるハズです。
このように一旦「ライトを消すこと」「達成感」が結びついてしまうと
次の信号待ちでもライトを消したいという衝動に駆られて、
特にライトを消す必要がない場合でもライトを消すようになってしまいます。
まるでお酒やお菓子を食べ始めると、なかなか止められないのと同じようなものでしょう。

そして、この状態になってしまった人に「ライトを消すと視認性が悪くなって危険だよ」
と言ってもあまり効果がないんです^^;
「タバコは体に悪いから止めれば」と言って、すぐに止められる人がいないのと同様に・・・・・。
さらに似た症状で「過食症」などがあります、ダイエットで吐いたことがある人は分かると思いますが
吐くことで「これで太らない」という達成感が生まれるので、食べては吐き、食べては吐き、を繰り返し
目標体重を十分にクリアしていても、一度「吐くことの喜び」を感じてしまうと
いつのまにか手段が目的になってしまい、なかなか抜け出せないループに陥ってしまいます。

ちなみにギャンブルの場合は「勝負に勝つこと」で達成感・満足感を得られるので、
何回か負け続けても、たまに勝てればギャンブルを続けるモチベーションは十分保てると思います。
それと同じように、対向車や後続車の何台かに1台くらいヘッドライトを消してもらえれば、十分満足できるハズです。
そうなってくると本人がやめようと思ってもやめられない状況は他の依存症と変わらないかもしれませんね。

 

関連記事:「踏み切り待ち等ではヘッドライトを消灯」


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2000-2009 文:りあ