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「速度超過する理由」

ある程度運転に慣れてくると、状況に応じて何キロまで出しても安全かを判断できるようになり
そうなると速度標識は目安となってきます。
たとえば知らない道の場合、制限速度が30キロだったとすれば、その先には急カーブがあったり、
歩行者が飛び出しやすい道だったりするので速度標識がとても頼りになりますし
逆に良く知っている道ではどこが危険か分かっているのでスピードを出しても安全ところを判断することができます。
(もちろん、どんなことを危険と感じるかは個人差があると思います。)

「周りの流れに合わせる」=「その道をよく知っている人たちと同じ事をする」
初心者の場合は何キロまで出しても安全か判断できず、制限速度で走っているので周りの車よりも遅くなりがちです。
このため、ペースの速い人達からみるとストレスに感じるようです。
そして速度超過を気にしすぎてスピードメータにばかり目をやると、逆に前方不注意になりやすくなるので、
前方を走っている車の後を一定の間隔を保って走行するのが一番疲れずにいられると思います。
適度な速度で適度な車間距離(ミラーで後方を確認している間に前の車がブレーキを踏んでも大丈夫なくらい)が大切です。
高速道路などでは同じ速度で走っている集団(コロニー)ができ易いのも、
自分が先頭でペースを作るより他の車の後を走った方が楽だからでしょう。

スピードに慣れてしまった人は、ついつい自分のテンポに合わない人を煽りがちですが、
まだその道をよく知らない人にとって、スピードを上げることはとても危険なことですし
スピードを出すことは自己責任においてのみ許されることで、
他人にも自分と同じペースを押し付けるのは自分勝手なことだと思います。
スピードが出せないとストレスがたまるのは、タバコやアルコール中毒と同じような状態で、
本人の意思とは無関係にイライラするようになりますから、
きっと禁煙するのと同じように本人の強い意志がないとなかなか克服できないかもしれませんね。

大抵の場合、急いでいる時にペースの遅い車に対してイライラするのは
本当は「自分がもう少し早く出発していれば間に合う」のに
その気持ちを掻き消すため、目の前の車に対して逆ギレしています。
自分のことを棚にあげて他人を責めるのは自分に落ち度があることを分かっているからこそだと思います。

高速道路にあるような電光式の速度標識は天候や道路の混み具合にあわせてフレキシブルに表示を変更できますが
一般道では標識やペイントで表示してある数字を道路状況に合わせて変更することができません。
そのため規制速度は危険性が高い状況(交通量の多い時間帯など)にあわせて決められていることが多いので、
カードレールや縁石で歩道と車道が区別されていたり、晴れていて見通しの良い道なら速度超過しても危険性は少ないでしょう。


「ゆっくり走りたいときは」

急いで走りたい車は、前の車との車間を短くとります。(煽ってきます)
そんな場合は(対向車が来ていないことを確認して)
左ウインカーをつけて軽く左に寄れば、追い越していきますから、
どんどん先に行かせてしまいましょう。次の赤信号ですぐに追いつけますし(^^)
無理にスピードを上げる必要は無いので、追い越しをさせるのもテクニックの1つです。

道は多くの人によって共有しているため、途中の1台でもスピードが遅くなると
その道を走る車全てが一番遅いスピードに合わせて走るしかなくなります。
きっと歩いている時は友達や恋人の速さに合わせて、ゆっくり歩くことができる人でも、
全然知らない他人のペースに合わせられるほど心の広い人は少ないでしょう。
そのため多くの人にストレスを与えないためにも、妥協しなくてはいけない所があると思います。
本当はみんなが制限速度で走行することができれば問題ないんですが、
アナタが周りの車に合わせるか、後ろの車を先に行かせるか、そうすればみんなが幸せになれるかもしれませんね。

道幅の広い道や車線数が多い道はスピード感が鈍りスピードを出しすぎる傾向があったり、
渋滞の直後はそれまで溜まっていたストレスを晴らすかのように、意味も無くスピードを出してしまう人がいますが、
ムリにそんな人達に合わせてスピードを出してしまうと、速度超過で切符を切られることもありますし、
事故の際には15キロ以上の速度超過は責任が重く扱われます。
当然30キロ以上は罰金(罰金刑で前科1犯)と6点減点で免許停止の対象となります。


「同乗者が酔わない速度」

運転している本人はある程度スピードを出しても、自分の運転で酔う人は稀だと思います。
でも同乗している人はカーブを曲がったり、アクセルやブレーキを踏んだりする度に体を揺らされています。
特にカーブを曲がるときに速度超過していると横方向の遠心力によって酔いやすくなりますし、
アクセルのムラや急ブレーキなどは乗り心地が悪くなる原因なので、
同乗者が乗っている時は自分ひとりで乗っている時と違いスピード調整に気をつけましょう。

 

 
と言うように、立場の違いでスピードの感じ方が変わってきますので、常に周りに気を配れるようになるといいですね。


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2000-2009 文:りあ