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「ウインカーはいらない?」

「以心伝心」なんて言葉がありますが、
誰かに何かをしてもらいたい時や、ある状況で自分が次に何をするか
言葉を使わなくても通じることがあります。
そんな時、相手は言葉ではなく雰囲気を察して状況把握していたりします。
ところが本人はそのつもりでも、意思疎通ができていないと周りの人達はストレスを感じることがあります。
例えば、待ち合わせで待たされている方としては、相手がいくら急いでいたとしても
相手の状況がわからないので「どうしちゃったのかな」とただイライラするだけです。

車の運転では、例えば右折レーンや左折レーンに並んでいれば
ウインカーが点滅していなくても右折なり左折なりすることが分かります。
そうです!右折レーンなどに並ぶこと自体が雰囲気の形成なのです。
だから、あえてウインカーは必要ないと考える人もいるかもしれませんが
交差点によっては右折や左折、直進などの指示が特殊な場合があるので
最初から右ウインカーが点滅していれば、そういった疑問を差し挟む余地がなくなりますし
ウインカーなどのサインはいわば再確認という意味を持っています。

車線変更する時に少しずつ隣の車線に移動していけば、
例えウインカーが点滅していなくても車線変更したいんだな、と分かりますよね。
でも、こういう中途半端な状態の時こそウインカーが点滅していることで確実に意志が伝わります。
もちろんウインカーは「これからどうする」という意志を伝えるものですから、
車線変更をしながらではなく、車線変更する前から点滅させておいた方がいいのは当然ですね。

「相手はわかっている」と思っても、相手が自分の思ったとおりに行動してくれないことがあります。
きっと、それは意思表示をしっかりできていないアナタの責任です。


「コンテキスト・・・・文脈」

「雰囲気の形成」といえば、前後の状況からその意味合いを察するわけですが、
私達は日常でも意識せずにこの雰囲気を正しく読み取っています。
例えば、日本語で「裸足」と「素足」を英語にすると、
どちらも「bare foot」になって、同じ意味になってしまいますが、
日本語では「裸足」と「素足」で微妙に意味合いが異なり、
これらの言葉を使う時に前後の文脈に合わせて使い分けているハズです。

英語でも「look」と「see」はどちらも日本語では「見る」ですが
「注意して見る」か「漠然と見える」か、など付帯的な意味が異なってきます。
このように単語にこめられたニュアンスを含めて文化ということになると思います。
その文化に触れたことが無いとなかなか理解しがたいことかもしれませんね。

当然、同じ言葉でも人によって、どんなニュアンスを持たせるか違っていることもありますし
お互いがまったく同じニュアンスで通じあえたら、それは「共感」ということになります♪

そして車の運転でも同じですが、日本国内でも地域によってローカルルールがあるので、
初めてその地域に来た人にもハッキリ分かるように、
ローカルルールを日本全国で共通で使える標準的なルールを使って表現することで
お互いに誤解を避けることができます。
もちろんウインカーなどの意思表示が大切だということです。


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2000-2009 文:りあ