例えば、たった1台しか車が走っていない時に止まってもらっても、あまり嬉しくないので、
「あら、止まったの?」程度か、むしろ「早く走りすぎて欲しい」と思うかもしれません。
人によっては気持ちの負担を感じて、止まってくれた車を待たせないように走って横断歩道を渡ることもあります。
たった1台の車に止まってもらった好意に対して、走って渡るお返しは、なんとなく割りに合わないですよね。
走って渡る歩行者を傍観するドライバーも、そんな恐縮している歩行者を見るのは忍びないものです。
ところが、ひっきりなしに車が走っていて、渡るタイミングが無いときに止まってくれた車は「神様」のような存在です。
まるで、砂漠の真ん中で飲ませてもらった一杯の水だったり、お給料日前に友達から借りた千円札だったりします。
これなら「気持ちの負担」より「止まってくれて嬉しい気持ち」の方が断然大きいので気持ちよく止まってもらうことができます。
しかも、ここで止まることが出来るドライバーは、心に余裕があるので対向車が止まるまで気長に待ってくれるハズですから
別に走って渡らなくても、とびっきりの笑顔だけで十分お返しできますよね。
走って横断歩道を渡られるよりも、笑顔で渡ってもらった方が、止まったドライバーとしても嬉しいですから♪
「待てる人、待てない人」
住宅街など車通りが少ない道では大抵の人は車が通り過ぎてから渡ろうと考えています。
もちろん経験的に止まってくれないドライバーが多いので、まだ止まっていない車の前を横切るのにはかなり勇気がいりますし、
人によっては自分が渡るまで待たせたくないという後ろ向きな気持ちが働くかもしれません。
横断歩道で待つのは、右折する時に対向車が通過するのを待つのと同じような感覚ですから
待てない人は車が横断歩道に来る前に急いで渡り切ろうとしますし、待てる人は車が通り過ぎるまで待っています。
「車」が「歩行者」から「信頼」を勝ち取れていないという一言に尽きます。
すなわち「車」は「歩行者」が横断歩道で待っていても止まってくれないと思われているためです。
これって他の人から信用されていないのと同じことで、とっても悲しいことだと思います。
車が止まるのが当たり前になれば、車が止まった時に、車に止まってもらうことに慣れていない人が
恥ずかしさのあまり、どうしていいのか分からず、ついつい走ってしまうなんて光景もなくなると思います。
ちなみに、「車が通り過ぎてから渡ろう」と思うのと「車が止まったら渡ろう」と思うのは
似ているようで本質的にはまったく別物です。その心理状態には大きな違いがあります。
もちろん理由は、「車が止まってくれる」と期待しているのに、止まってくれなかったらショックなので、
予め悪い方の予測をしておけば、落胆しなくても済むからです。
でも、この考え方はネガティブで後ろ向きですよね?
だからこそ、現状が変わっていくことを多くの人は心の底では望んでいるはずですし、
私達の努力次第で改善することはできると思います。
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横断歩道で待っている時、車に止まってもらえないとギャグがすべっちゃったみたいでさぶいんですよね^^;
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横断歩道は歩行者優先だからといって歩行者は安全確認しなくて良いというわけではないので、
車が止まってもしっかりと安全確認をしてから渡りましょう。
そして横断歩道が近くにある時はできるだけ横断歩道を使ってください。
車を運転しているドライバーは横断歩道があると、普段より歩行者に注意が向き、
反対に横断歩道から少し(5〜10メートル)外れたところには注意が向きにくくなるので
横断歩道を渡ることがお互いの安全につながりますし
ドライバーとしても横断歩道を外れたところよりも横断歩道の方が気軽に一時停止することができます。
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バスを待っているのかと思いきや |
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横断歩道では、誤解されないような位置に立つ事が車に止まってもらいやすくなる秘訣ですね。 |
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